20 8月

「素朴なる至福の時」

山は動くことがない。特別なことがないかぎり…。
人の心も動かない。特別なことがないかぎり…。
山は動かぬとも、周りの天気の状況や風によって風景が変化する。同じ遠くの山を意識して観ていると、霧のゆるやかな流れや激しく流れるその変化に気づく。
その風景が、動く水墨画のようである。何とも言えない心の落ち着きを私に与えてくれる。心も穏やかにもなる。
私の心が感じている。『至福の時…、ありがとう。』
さて、山のように人の心が動かない。特別なことがないかぎり…。
私の人間としての存在が、遠くの山のような存在でありたい。
まわりの雑念に振り回されず、何事にも動じることのない人生を素朴な水墨画で描きたいと、ただただ、祈りのみ…。